こんにちはー! ライターのショウマルです。
アニメ化や単行本の大量重版など現在話題沸騰中の『呪術廻戦』は、週刊少年ジャンプが誇る大人気作品です。
ややダークな世界観と、個性と魅力に溢れるキャラクター達の織り成すストーリーは、読者のページをめくる手を休ませません。
本記事はそんな『呪術廻戦』の9巻収録、第78話「玉折ー参ー」の感想ネタバレ記事です。
まずは前回の振り返りからいってみましょう。
Contents
76話「玉折」のあらすじ
(出典:呪術廻戦9巻 芥見下々 集英社)
盤星教信者の拍手の中、天内理子の遺体を回収した五条。
遅れてやって来た夏油に、「コイツら 殺すか?」と問いかける五条でしたが、夏油は「いい 意味がない」と答えました。
それから1年の月日を経て、”術式対象の自動選択”を可能にした五条。つまり、自身に飛来する危険物を自動で認識し、都度「無下限呪術」を発動するという芸当が可能となっており、「最低限のリソースで無下限呪術をほぼ出しっぱにできる」とのこと。
そして五条悟は、”最強”になったのです。
”最強”であるがゆえ、単独任務が多くなった五条。同期の家入は危険な任務の際に外に出ないため、必然的に夏油も単独任務が増えます。
呪霊を祓って「呪霊操術」で取り込む、という日々が続く夏油。
彼の脳裏には盤星教での出来事が深く焼き付いていました。
「ブレるな」と己を律するものの、夏油の「非術師への憎悪」と「”呪術師”としての自分への疑問」は日に日に大きくなっていきます。
(出典:呪術廻戦9巻 芥見下々 集英社)
ある日、後輩の灰原と共に話しているところに、謎の女性が現れて――?
呪術廻戦77話「玉折ー弐ー」のネタバレ
それでは、ここからは今話の内容に入っていきます。
特級術師 九十九由基
「どんな女がタイプかな?」と問う謎の女性。
「ん?」と彼女が催促すると、夏油は「どちら様ですか?」と問いを返します。
一方で、「自分は沢山食べる子が好きです!!」と答える灰原。
呆れた様子の夏油ですが、灰原は「人を見る目には自信があります」と笑いました。
少しの間を空け、「私の隣に座っておいてか?」と呟いた夏油。灰原は言葉の意味をよく理解できていない様子ですが、目の前の女性は高らかに笑い、「君 今のは皮肉だよ」と述べます。
灰原が去り、夏油の隣に座った女性。
「夏油君は答えてくれないのかな?」と先ほどの問いへの答えを求める彼女ですが、夏油は「まずはアナタが答えてくださいよ」と返しました。
(出典:呪術廻戦9巻 芥見下々 集英社)
女性の正体は、特級術師 九十九由基(つくも ゆき)。
高専内では、”特級のくせに任務を全く受けず 海外をプラプラしてるろくでなし”として噂になっているようです。
九十九由基の狙い
九十九は、高専と方針が合わないとのこと。
高専は「対症療法」を掲げていることに対し、彼女は「原因療法」がしたいようです。
つまりは、”呪霊の生まれない世界”を目指しているという九十九。
そもそも「呪霊」とは、人間から漏出した呪力が積み重なったモノ。
(出典:呪術廻戦9巻 芥見下々 集英社)
すなわち、「呪霊の生まれない世界」は、
①全人類から呪力をなくす
②全人類に呪力のコントロールを可能にさせる
のどちらかによって実現が可能です。
①のモデルケースとしては禪院甚爾(ぜんいん とうじ)が当てはまります。昨年の”天元”の一件で夏油・五条とも対峙した彼は、「呪力が完全に0」という極めて稀有な”天与呪縛”の持ち主。
今まで世界を巡ってきた九十九をして、甚爾以外に「呪力が完全に0」の人間はいなかったようです。
また甚爾は、呪力が0にも関わらず「五感で呪霊を認識」することを可能としていました。研究対象とするために一度接触していた様子の九十九ですが、フラれてしまったようです。
そこで、九十九が目下”本命”としてるのは、②の「全人類に呪力のコントロールを可能にさせる」という方法。
曰く、術師本人が死後呪いに転ずることを除き、「術師から呪霊は生まれない」ようです。
術師は非術師に比べて呪力の漏出が少ないようであり、だからこそ②が成り立つとのこと。
夏油の呟き
九十九の「原因療法」を聞いて、盤星教の信者らの張り付いた笑顔を思い出した夏油。
彼は、「じゃあ 非術師を皆殺しにすればいいじゃないですか」と漏らしました。
(出典:呪術廻戦9巻 芥見下々 集英社)
「夏油君」と名を呼ばれ、彼はハッと我に返ります。
――しかし、続く九十九の言葉は意外なものでした。
「それは”アリ”だ」
それどころか、「それが一番イージーだ」とまで言ってのける九十九。
夏油は困惑しますが、彼女は「非術師を間引き続ける」ことにより、”生存戦力として人間という種に進化を促す”という案を述べます。
しかし、九十九は実際にそれをやってのけるほど「イカれてない」とのこと。
夏油の本音を察してか、「非術師は嫌いかい?」と九十九は問いかけます。
彼女の問いに対し、非術師の”価値”のようなものが揺らいでいるという夏油。彼は、今現在、自分の気持ちのどれが”本音”かわからなくなっているようでした。
そんな夏油に、「どちらも本音じゃないよ」と、まだその段階ではないという九十九。
彼女は夏油に対し、「非術師を見下す君 それを否定する君 これらはただの思考された可能性だ」と話し、そのどちらを”本音”にするのかは「君がこれから選択するんだよ」と話しました。
(出典:呪術廻戦9巻 芥見下々 集英社)
話しを終え、バイクにまたがった彼女。本来は五条に会いに来たようでしたが、今回は出直すようです。
そして九十九は、「これからは特級同士 3人仲良くしよう」と述べました。
また、「星漿体のことは気にしなくていい」と彼女は付け加えます。天内の死後、何らかの手法によって天元は安定しているとのこと。
そして彼女は去っていきました。
選んだ本音
――ある日、「二級呪霊の討伐任務」に向かった七海・灰原の2人。
しかし彼らが向かった先の呪霊は”土地神”にして、一級相当の強さを有した相手でした。
(出典:呪術廻戦9巻 芥見下々 集英社)
灰原が犠牲になってしまったようであり、「今はとにかく安め」と話しかける夏油。
五条が任務を引き継いだようであり、七海は「もうあの人1人で良くないですか?」と呟きます。
――そして、2007年 9月 ある村。
「村落内での神隠し、変死」の原因と思われる呪霊を祓う、という任務に抜擢された夏油。
彼が村に到着すると、ある一室に牢に囚われた2人の少女の姿がありました。虐待を受けたようであり、その身体はボロボロです。
(出典:呪術廻戦9巻 芥見下々 集英社)
村民は、2人の少女が一連の「神隠し」の原因だと妄信している様子。
しかし、その原因となった呪霊は既に夏油が祓った後でした。
「非術師を見下す自分」と「それを否定する自分」――
2つの整理された思考に対し、「どちらを本音にするのかは 君がこれから選択するんだよ」という九十九の言葉を思い出した夏油。
(出典:呪術廻戦9巻 芥見下々 集英社)
この日、夏油は”選択”しました。
彼は村の非術師を皆殺しにして見せ自身の”本音”を確定させるのでした――
呪術廻戦77話「玉折ー弐ー」感想
今回の記事、いかがでしたか?
しばらく明かされなかった女性の正体が、”特級術師”だと明かされた今回。
詳しい術式や実力は不明ですが、根本的に呪霊が生まれない世界の実現に向け、裏で動いていたようですね。
呪霊という脅威に対し、夏油が言う通り「マラソンゲーム」のような状況である現状――
九十九はどのように「原因療法」を実現させるのでしょうか。彼女が本格的に本編に絡みだす日が待ちきれませんね!
それでは今回はこの辺りで。
この記事を読んで気になった方は、『呪術廻戦』を読んでみてくださいね♪